まちづくりで遊ぶ

武蔵野市の市民参加のまちづくりの実践

8月2日(土)調布市環境モニターの学習会に参加しました。
講師は、むさしの緑の情報誌「みちまちみどり」の編集委員で武蔵野R30.0プロジェクト代表の鈴木圭子さん。学習会の主テーマは、「知らせたいことは、何ですか? それを知らせる工夫は?」という情報伝達についてでしたが、鈴木さんが手がけ、市民の関わりで公園を変えていったお話が印象的でした。
 鈴木さんは幼い頃お母さんと公園の森の中で過ごした原体験や、生け花の師範やフラワーデザイナーとして活躍された経験から、武蔵野市に住むようになって環境へと関心が広がっていったそうです。そして緑化推進委員として環境保全、市民参加のまちづくりに参加され、その後、都市開発部の嘱託員となり、市民、行政をつなぎ市内各地の公園や道路づくりにも関わってこられました。
 武蔵野市には町内会が無いので、公園がコミュニティーの原点となるようワークショップをしながら、市内にある公園を見直していきました。
 「木の花小路公園」は700㎡ほどの広さの中に、水の流れを作り、蛍が住み、カタクリが咲くなど、こんなところに住みたいを凝縮させ緑の管理はコミュニティーで行い、七夕やお茶会なども開かれるなど「大人が遊べる公園」にしました。自分の家の庭でくつろいでいるような、また実生活からふっと離れられる空間としての公園になっています。掲示板で今咲いている花の情報を知らせたり、せせらぎ通信の発行、ノートを置いて感じたことを書いてもらうなど、「言葉で公園を作る」ことで、公園や植物に対する想いが共有され、身近になっていく取り組みをしていきました。
 そのほかにも、あまり人が来ない広い公園の見通しを良くし、花壇を作り、地域の方達が草花を絶やさず手入れをしたら、毎日たくさんの子だもたちが訪れるようになったり、駅近くの商業圏にある原っぱを、既存の2本の木を活かして居心地のいい公園にしたら、子育て世代が集まるようになり、商店街が潤うという効果もあったそうです。
 
 鈴木さんは、「都内でもよく見るとわらびが生えていたり、自然があるけれど、人は認識しないと感じないんです。分からない世代に何かのチャンスで伝えていかなければ」とおっしゃいます。そしてコミュニティーは町内会などの枠組みでは無く、暖かい人とのつながりで、「楽しさを他の人にも広げるようにすると、結局自分に帰ってくるんです」ともおっしゃっていました。

 公園の立ち上げに関わった人たちが核になって市民が集まり、居心地のいいまち、住みやすいまちのイメージを出し合い、楽しんで「まちづくりで遊ぶ」ことをしていったそうです。やはり、人が集まって協働で何かをする時は「楽しい」が共有されなければ長続きしませんよね。

 また、鈴木さんは行政側の仕事をするようになって、市のやろうとすることを市の言葉ではなく、市民に分かりやすく翻訳する必要があると感じたともおっしゃっていました。
 そういう感性を持った方だからこそ、公園を単に公の緑地ではなく、人がつながり、そこに関わることで自分にとって価値のある身近な場になるような仕掛けをされたんですね。
 これこそ、市民と協働しようとする行政の理想的なスタンスではないでしょうか。とかく市民と行政ですれちがう「協働」のありかたの参考になる事例紹介でした。

 ♪調布市もこんなまちだったらいいな、と自由な発想で考えてみませんか♪