〜南相馬市の現状と復興〜 視察報告③

★「半電半農」の取り組み 
 南相馬市内の農園の一角「省エネの里」でソーラーシェアリングのモデル事業が進められています。 一般社団法人除染研究所と、一般社団えこえね南相馬研究機構の理事長を務める高橋荘平氏にお話を伺いました。

 これは、農地の上に太陽光パネルを隙間を空けて配置し、植物の光合成と両立させる、「半農半電」の取り組みで、農作物と売電で収入が得られるメリットがあります。「省エネの里では」発電量30kw/hの太陽光パネル120枚を540㎡の農地の上部にパイプで固定していますが、設備の初期投資900万円は、売電収入42円/kwで換算すると、8年で元が取れ、その後はすべて利益になります。沿岸部の津波の被害を受けた地域ではメガソーラーの誘致も進められていますが、この売電収入の殆どは事業者にのみ入ります。それに対して、ソーラーシェアリングは地元に利益が還元され、地域の活性化だけでなく、地域の人たちへの再生可能エネルギーの普及とともに、省エネの意識が高まることも期待されます。

 畑にはにんにくやたまねぎが植えられていましたが、食用油の取れる菜の花(油には放射物質は移行しません)も植えられる予定ということでした。

 将来的には、被災地を支援する人に、パネルのオーナー制度で寄付を募り、そこで取れた農産物や地域の特産物をお礼として発送したり、ソーラーシェアリングの見学や、農業体験ツアーなどで被災地と支援者のつながりをつくり、被災地での経済流通を生み出していくことも考えられています。

 理事長の高橋さんは、このモデル事業によって、何より、みんなで作り上げていくことが力になることを実感していると話されていました。前を向いて、復興と地域の活性化にに取り組んでいる姿にこちらが元気をもらう想いでした。南相馬市の農業者を応援できる太陽光パネルのオーナー制の実現など、都市部からの支援策のひとつとして今後も注目していきたいと思います。

未来の半農半電はこんなふうに!