都議補選北多摩 特別定額給付金―調布市でオンライン申請を一時停止! 自治体行政は、個人に行き渡るための努力を!

調布市――特別定額給付金にかかるオンライン申請を一時停止

 

一律一人10万円の特別定額給付金の申請が始まっています。そもそも「新型コロナウイルス感染症『緊急経済対策』」とされる給付金ですが、給付申請の段階で各地で混乱が生じているさまが日々報道されています。

給付申請は郵送かオンラインを選択できるとしていますが、問題は、オンライン申請は個人番号カード=マイナンバーカード=によるものに限定されていること。マイナンバーカードの普及率は16%程で、4月27日を基準日に住民票に登載された市民全員を対象とした給付にマイナンバーカードを利用すること自体が、もはや愚策であったと言わざるをえず、重ねて、マイナンバー法施行後も、マイナンバーを扱う行政事務で、違法な再委託による個人情報の漏洩が続いており、マイナンバー利用の大前提となる「安全管理措置」に課題が残る実態も認識しておかねばなりません。

 

手続きが迅速とされたことで、現在オンライン申請のために、マイナンバーカード交付を求めて、市・区役所に市民が殺到、所内は、政府や東京都が回避を求め続けている「三密状態」になり、市民・職員を危険にさらすことに。そればかりか、マイナンバーカードの交付に各地で2カ月待ち、3カ月待ちなどと逆に期間がかかる事態となっています。

 

調布市議会議員の木下やすこ(左)と、ドゥマンジュ恭子

こうした事態に、わがまち調布市では、5月20日、当面オンライン申請は停止とすることを決定、市民の理解を求めています(オンライン申請停止期間:2020年5月20日(水曜日)午前9時~6月下旬まで)。

主たる理由について市は、▼マイナンバーカードを利用したオンライン申請については、申請内容に不備のあるものが多く、重複申請も多いこと、▼結果、審査作業にかなりの時間を要してしまっていること、▼オンライン申請と郵送申請との二重払いや郵送申請分の給付時期の遅延などのおそれもあること――としています。

 

調布市では、もう一つの郵送申請に一元化(5月末に申請書を郵送、6月上旬から受付を開始)。結果、よりスムースで間違いのない、かつ緊急経済対策に寄与すべく給付を行うことになります。今回の市の判断は妥当なものであり、政府こそが、自治体行政に負担を強いるマイナンバーカードによるオンライン申請方式を中止し、郵送申請方式に一本化するよう方針を変更すべきではないでしょうか。

 

■調布市:特別定額給付金担当 電話:042-481-7319 FAX:042-481-6454

https://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1589431573279/index.html

 

 

特別定額給付金――自治体は個人に行き渡るための努力を!

 

新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言に伴う休業要請により、多くの市民が仕事や住まいまでをもなくす危機に瀕し、人々の生活は混乱をきたしています。緊急経済対策として、迅速かつ的確に支援するために、一律一人10万円の給付となった特別定額給付金ですが、しかし、その申請と給付の方法については、受給権者を「世帯主」として、世帯単位で世帯主が申請をし、世帯主の口座に家族全員分一括給付することを基本としています。一刻も早い給付は重要ですが、現状のままでは必要な人に届かない恐れがあります。

政府は、4月22日、DV等被害者への対応について通知し、一定の配慮を示唆していますが、配慮が必要な事例は、DV等被害者に留まりません。世帯のあり方は多様であり、虐待を受けている子ども、社会的養護が必要な施設入所者、障がいのある人や、同居していても関係性が悪いなど、一人一律10万円の本旨が行きわたらないまま、もっとも必要な人に届けられないのではないかと危惧するところです。

 

受給権者が「世帯主」に一括されて疑問を呈さない背景には、過去の男性戸主という家父長制の名残が色濃く、今日ではあたりまえのはずの「ジェンダー平等」の視点が欠落していると言わざるをえません。いわんや現実は、男女が共に働く「共働き世帯」が、男性(夫)のみが働くいわゆる「片働き世帯」のほぼ2倍と主流なのであり、「世帯主」が家庭を代表する、かつ家族を養うという考え方は実態とかけ離れています。EU諸国など海外での支援金給付が迅速に行われた理由の大きな一つは、国の施策が世帯単位でなく個人単位で制度設計されていることが作用しているのです。

 

私たち生活者ネットワークは、受給権者は、「世帯主」ではなく、すべての「個人」単位であるべきと主張しています。世帯主主義を見直し、個別申請・給付に転換することは、家族構成や性別にかかわらず、一人ひとりの自立と自律を進めていくことであり、社会的に弱い立場に置かれている人や外国人など多様な市民の「命」と持続可能な「生活」を保障することにつながります。

生活者ネットワークとドゥマンジュ恭子は、ビョンド・コロナ、アフター・パンデミックを見据え、変わってはいけないことはなにか、いまこそ必要な社会変革課題はなにかを提起し、多様性こそが社会を強くするカギとなることを明示していきます。