都議補選北多摩 種子法廃止、種苗法改悪の流れに対抗する!――東京都種子条例をつくる/学校給食への地場農作物導入で、食の安全と都市農業を守る

 

都市農地・生産緑地を見なおす! コロナ禍のいまこそ食糧自給率を高める政策を前へ!

 

都市における農地、生産緑地が多く現存する調布市・狛江市では、都市農業振興への取り組みが盛んにおこなわれています。調布市で実施されている「農業体験ファーム」も、そうした取り組みの一つです。農業体験ファームとは、農家の方が農地を提供し、参加する市民は、あらかじめ用意された農具、資材、種や苗などを使用し、農業者の指導を受けながら野菜栽培ができる農園で、現在調布市には6カ所の農園があります。

私も、自宅に程近い農業体験ファームの募集に応募し、この2年間畑作業をおこなうことができました。種まきや苗を植えた後は、水やりや追肥をしたり、アブラムシや青虫を取り除いたりと手をかけてあげる、するとそれに応えてすくすく成長してくれる野菜たち。その生育ぶりを見に行くのは毎日の楽しみでした。そうして収穫した、新鮮な旬の野菜たちは、味が濃くみずみずしくて格段に美味しいのです。大地の力をいただいているんだ、と実感することしきり。雑草取りでさえ、無心になれてすがすがしい時間、東京に暮らしていて、そんな貴重な体験ができる市と農業者による取り組みがぜひ続いてほしいと思っています。

日本の食料自給率はわずかに37%。私たちの食料の多くは輸入に頼っています。しかし、コロナ禍の影響で食糧輸出国の一部では、自国民への供給を優先、輸出を制限する動きも出てきています。輸入が途絶えれば、たちまち日本は食料不足に陥ることは明らかです。食料の海外依存の危うさがあらわになったこの機に、小規模農家や新規就農者などをしっかり支援し、生産者と生活者(=消費者)との新たな関係づくりを促進することによって農産物の国内生産と流通を拡大する、自給率を高める政策にいまこそ転換していくべきです。

 

学校・保育所給食への地場産農作物導入で、食の安全と都市農業を守り育てる

 

食べることは生きること――自給率の低下は、地域に根ざした食文化・食生活・地場産品が失われつつある危機をうみ、子どもの健康や地域の環境にも多くの影響を及ぼしています。だからこそ、いま学校給食には、本来の食のあり方を伝える役割が求められています。また、保護者や農業者たちは地域で作られた地場産品や野菜を子どもたちにこそ食べさせたいと望んでいます。学校給食への地場産品導入は、広範な要望と合意が得られており、東京都は自治体と連携し、学校・保育所給食への地場産農作物の導入を進め、食の安全と都市農業を守り育てる政策に舵を切るべきではないでしょうか。

東京・生活者ネットワークは、42年前のネット設立時から食の安全にこだわり活動してきました。1989年には55万都民とともに東京都に「食品安全条例」制定を求める直接請求運動を展開。2004年ようやく条例制定を実現、この条例により東京都では食品の安全確保に向けた取り組みが進みました。条例のさらなる活用とともに、食の一大消費地である東京都にこそ都市農業振興が必要であり、都市農地を保全し、地産地消・農あるまちづくりを推進していくことが重要です。

 

種子法廃止・種苗法改悪の流れに対抗する!――東京都に種子条例をつくる/食糧主権を保障する、公的品種を守るための新たな法整備を!

 

安倍政権のもと、日本の主要農作物である米・麦・大豆における優良な種子の生産・普及を支える国の役割を定めた「種子法」が、突然に廃止されました。これに続き、今国会での成立が目論まれていたのが、「種苗法改正(悪)」(=3月3日、種苗法改正案を閣議決定)ですが、政府と与党自民党は、自ら引き起こした相次ぐ不祥事をまえに、種苗法改正法案の審議入りを見送ることになりました。

この改正種苗法は、日本の種子等を海外に流出させない手段であることを理由に、これまで営々と続けられてきた国内農家の自家増殖(=自家採種)が、罰則付きの禁止事項となる危うさを含んでいます。これまで農家の人々が各地で、独自に守り育んできた種子への権利が制限、またははく奪されることになれば、地場産農作物の多様性と、持続可能な農業経営をも阻み、閉ざすことが懸念されます。そんな種苗法改正法案を、一握りの政府与党が決めてよいはずがありません。

法案はいったんは見送られたのであり、まだまだ抵抗線を引くことは可能です。最大の当事者である農家不在を問い、地方公聴会の積極開催を求めていく、生活者・消費者市民が改正法案の問題性を理解し、この問題にコミットしていく。一方で、都道府県の公的種苗事業で育成された登録品種など許諾不要とするものはこれまで通り、自家増殖が可能であり続ける点に注目し、これを確実にする。そのために、自家増殖可能な品種を確実に提供し続ける趣旨を前面に打ち出した「(仮称)東京都種子条例」等を制定・整備する。東京都こそが、東京の都市農業、地場産農作物を守り育てる責務があると強く考えています。

生活者ネットワークとドゥマンジュ恭子は、私たち市民の共通財産である貴重な「種子」を守り未来の世代に手渡すために、多くの方にこの問題に関心を持っていただき、共に行動していきたいと考えています。

日本の種子(たね)を守る会パンフレット